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湯たんぽについて [治療手段1) 身体の加熱・保温]

 湯たんぽというと皆さん医療に使うもの、とは考えないようです。
しかし、所長が女子医大に在籍していた時代から湯たんぽが医療に役に立ち、さらに湯たんぽに取って代われるだけのものがないことに気づいておりました。

 湯たんぽの効果をいくつかの学会でも発表してきました。
ここ数年に渡り、真剣に発表してきましたが、当初は多くの学会会員は話をきちんとは聴いてくれませんでした。
 ようやく今年になってからは、そこまで言うなら試みてみよう、という学会会員がでてくるようになりました。
 湯たんぽの何がよいのでしょうか?

身体を加熱するパワーが大きいことがあげられます。
物理の用語、というと途端に嫌がられますが、
身体などを加熱する力は熱量という単位を使って考える必要があります。

湯たんぽの話をする前に、電気あんかの身体を温める性能を考えてみましょう。
電気あんかの熱を産生する能力はワットという単位で表示されます。
湯たんぽが身体を加熱する能力の単位はカロリーで表示できます。

単位が異なるものを比較するのですから、お互いを評価するために単位を換算しなければいけません。
1ワットは何カロリーに相当するでしょうか?

この件は中学校の理科で習う事柄ですが、ほとんどの方は覚えていないと思います。

1ワット=0.238カロリーです。

電気あんかは標準的には30ワットの熱を産生します。
ただし、それは1秒あたりの熱産生ですので、1時間あたりの熱産生量をカロリー換算すると、
30(ワット) X 0.238 X 60(秒) X 60(分)=25,704 カロリー

となります。
電気あんかは1時間に約2万6千カロリーの熱を産生していることになります。

それでは湯たんぽはどれだけの熱量を有しているでしょう?
標準的な湯たんぽは2リットルの液体が入ります。
北海道仕様では3.5リットルも入るる、大きな湯たんぽもありますが、ここでは一般的な2リットルの湯たんぽで考えてみます。

 身体表面温度は35℃になれば問題のない状態となるのが、経験的に判明しております。
100℃のお湯を湯たんぽに入れ、35℃まで温度が低下するまでには65℃の温度差があります。
お湯の量は2リットルですから、身体を温める熱量としては
65 X 2,000=130,000 カロリー
を有していることがわかります。

この13万カロリーが一瞬で身体に移動するのではありませんが、
1時間で2万6千カロリーしか産生できないものと比べると
既に13万カロリーを有している湯たんぽがいかに身体を温めるパワーが強力か、
納得していただけると思います。

ちなみに使い捨てカイロは1時間に770カロリーの熱を産生します。
所長がよく勧める、ベンジンを利用した着火式のカイロ(ハクキンカイロのことです)では1時間あたりに10、000カロリーの熱を産生します。

外出のときには熱の産生量の多いものを選ぶ必要があるのです。
http://dr-madarame.com/

湯たんぽで身体を加熱した時の効果については、近いうちに書き込みます。



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