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原発生胆汁性肝硬変:PBCについて [病態]

 これはこのブログを訪問してくださった方の検索ワードの一つです。
原発性胆汁性肝硬変というと、最初から肝硬変が完成した状態の病気と誤解されることが多いのですが、そうではありません。
ゆっくりと形態的にウイルス性の肝硬変に近い像をとるようになる、とされている病気です。
完成までに非常に時間がかかるのです。
また、現代では日本に古くからある薬がよく効くことが判明しており、経過を知らないと診断できないくらいよくなる患者さんも増えてきました。

 当ブログを訪問してくださる方の多くは薬物療法を嫌う方が多いと推測しているのですが、この原発性胆汁性肝硬変、PBCでは薬物療法をしないと損をします。
それはステロイドではなく、ウルソという熊の胆を基にした薬なのです。
胆汁酸製剤とよばれる薬です。
かつては胆石があるときに効果的な薬物でしたが、この原発性胆汁性肝硬変、PBCにはウルソを内服することが重要です。 
 かつて肝臓学会が厚生省(当時の)の指導のもとで、原発性胆汁性肝硬変、PBCの治療を大規模に研究したことがありました。
ウルソを飲む患者さん群と飲まない患者さん群に分けて、検討したのです。
3年目でウルソを飲む群が抜群によくなったのでした。
肝臓学会の重鎮は、学問的にはあと2年間このまま経過を追いたい、という望みがあったのです。
しかし、厚生省はこの調査は中止して、
すべての原発性胆汁性肝硬変、PBCの患者さんにウルソを飲ませるようにという指示を出したのです。

 厚生省の指示は立派でした。
国民の健康を守るという立場を貫いたのでした。
ウルソはそれほど効果的な薬物なのです。

 かつて、所長はウルソを使った実験をしたことがありました。
その結果、ウルソは細胞を強くする効果があることも判明しております。

 青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所 http://dr-madarame.com
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