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首のこりに苦しんでいる患者さんの話 [病態・治療法]

 うつ病と診断されている患者さんが受診されました。
向精神薬内服で抑うつ気分は軽快してきましたが、首・肩の痛みに耐え難い状況になってきたそうです。
担当している医師はうつ病はよくなっていると判断しているそうですが、うつ病が改善する場合には身体の痛みも改善するのが当たり前ですので、この判断は???

 首・肩の痛みの経歴が長いので、長期に渡り針治療や整体での治療を受けてきたそうです。
痛みの中心は肩や首のこり感の強烈なものでした。
これまでの治療法の詳細は判りませんが、刺激する部位は痛みのある首や肩が中心だったようです。

 痛みがある部位を刺激してもらって、症状が軽減すれば治療する者は嬉しいですね!
しかし、そのような治療を続けていると、効果的な時間が徐々に短くなるのです。
はじめは月に1回治療を受ければ間に合っていたのが、週に1回治療を受けても間に合わなくなるのです。
挙げ句の果てには刺激してもらっている傍ら、もう痛みやこりが出てくるようになるのです。

 この患者さんの首・肩は鉄板にような硬さでした。
このような場合には、針が真っすぐに入らない場合もあります。
皮膚が硬い場合には針をさす時に、非常に痛く感じることが多いのです。
また針が真っすぐに入らない場合には、針を抜く時にも痛くなるのが普通です。

 痛みをよくするために、大変なご苦労をなさってきたのがよくわかる身体でした。

 当クリニックでは、筋肉の硬くこわばった部位を直接刺激することは避けております。
この患者さんも首の後ろの方が鉄板にようでした。
首の前の方を刺激しました。

 首を左右に向けにくい状況でしたが、このような刺激をすると、首が容易に回るようになりました。
同時に首・肩の痛みが軽減しました。

 一度症状が改善しても、刺激してからある程度時間が経つと再び症状がでてきます。
身体に悪いクセがついているからです。
治療を繰り返すことで体質改善ができます。
そこまでいけば、頻回の治療は必要がなくなります。

 青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所 https://www.dr-madarame.com
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