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肺癌が治った患者さんの話 [治療効果]
約15年前に治療していた患者さんが訪問してくださいました。
ご家族の介護が連続して、かなりストレスがかかった状況が続いた時期に、ご自身も肺癌を発病した方です。
ご家族を見送り一息つけるかと思ったら、今度はご自身の病気が発見されました。
何しろご家族の方々の病気も癌でしたので、癌の治療の経過を熟知していらしゃいました。
同じような経過は辿りたくないと考え、さまざまに調べたそうです。
要するに手術と抗がん剤治療は受けたくないという考えだったのです。
その結果、自律神経免疫治療が良さそうだと考え、受診されたのでした。
肺癌は2センチより少し大きい程度。
通常ならば手術を勧めるだろうと思いました。
しかし、上述のように手術・抗がん剤治療は嫌とおっしゃいます。
診察して驚きました。
慢性疲労症候群と線維筋痛症を合併していたのです。
ご家族の方々の介護をこの状態でなさっていたのですから、どんなにか辛かったことでしょう!
そのころはまだ独立しておらず、東京女子医科大学附属青山自然医療研究所に在籍している時の話です。
自律神経免疫治療と気診治療の組み合わせで治療を開始しました。
疲労倦怠感や痛みは受診のたびに軽減していくのがわかりました。
問題は肺癌です。
数ヶ月経過した時点で胸部レントゲンとCTで腫瘍が縮小してきたことが判明しました。
患者さんが選んだやり方で間違ってないと勇気を得て、一段と熱心に治療を受けました。
その後、所長が大学を辞めた時には現在のクリニックで引き続き治療を続けました。
現在のクリニックで約3年間治療したところ、肺癌は画像診断では線維化して活動性がないことが判明しました。
ある程度の期間この状態が続いたので、当クリニックでの治療を終了としておりました。
平成の25年以来、ひさしぶりにお目にかかれました。
肺癌そのものは現在も落ち着いた状態、つまり治癒状態でした。
また、疲労倦怠感や痛みも全く気にならない状態と伺い、安心しました。
暑い日々が続いております:医学部教育の問題点 [季節]
すでに立秋を過ぎて、暦の上では秋ですが連日の猛暑日です。
熟睡するのが難しい状況で、消耗します。
熱中症で亡くなる方が多くいらっしゃいます。
冷房がないと死んでしまう程暑いです。
これだけ暑いと身体が冷えていることに全く気がつかないことが多いのです。
いわゆる難病の方が特にそういう傾向があります。
身体の冷えというと、単純に冷えている部位が温度が下がっているだけではないか?
と考えてしまいます。
人体はある一定量の血液が流れて生命を維持しております。
その大切な血液の流れが上手くいかない時に身体の冷えが出てきます。
単純に局所的な温度が下がって冷えているだけではありません。
内臓に十分に血液が流れなくなってしまうことが最も大切な問題なのです。
血液の流れが悪いことはその局所の機能が低下することと同じことなのです。
内臓のに十分に血液が流れないことは、内臓の機能が低下していることと同じことなのです。
内臓の悪いと身体の機能全てが悪くなる可能性があります。
何らかの病気にかかっていても治りにくくなるのは当然でしょう。
自分の身体の状況を知るのは難しいことです。
実際に患者さんの診察をしていると、ご自身の悪さに全然気づいていないことが多いのには愕然とします。
初めて医療機関を受診なさった患者さんだけではなく、
何ヶ所も病院などの医療機関を受診なさった方でも同じことが言えるのには困ってしまいます。
つまり診察している患者さんは同じなのですが、
診察で観察している身体状況が当クリニックとこれまでに受診した病院とは異なっているのです。
同じ身体ですが、どこが悪いのかみつめる視点が違うのです。
当クリニックでは血液循環を改善する必要があると判断しても、
他の病院ではそうは考えていないということです。
ある意味では今の医学部教育の欠点がでていると言っていいのではないでしょうか?
冷えそのものは医学用語ではありませんが、微小循環学から考えれば当たり前のことなのです。
逆に言えば、医学部教育の中で微小循環学が無視されていると考えるべきなのかもしれません。
残念なことです。
微小循環学が周知されれば、今言われている難病の多くが解決とまではいかないかもしれませんが、
症状が改善して救われる患者さんが増えると思います。
気を使う治療:気診治療 [治療法]
何らかのモノ、針やモグサを使う治療ならば身体が変化するのはわかります。
しかし、そういったモノを使わずに手を振っただけで治療になるとは、普通考えられないでしょう?
かつて所長は肩こりがひどく、どうしようもない状態にまで追い詰められていたことがありました。
その頃は自分でも針治療が出来ているつもりでした。
しかし、肝心の自分の身体が言うことをきかない情けない状態でした。
本格的に針灸治療を勉強しなければいけないと考えたのが平成3年頃でした。
いろいろと師匠たるべき方を探しました。
数人の候補をみつけて、平成4年には候補と考えた治療家にお目にかかりに参りました。
そこでみつけたのが手を振っただけで治療が完成するという治療法でした。
治療を受けてみて初めてわかりました。
身体の刺激の仕方には様々な方法があることを知りました。
刺激が強くしなければいけないものではない、ということも初めて理解できました。
逆に強すぎる刺激は症状を増悪させる可能性が高いので、適度な刺激である必要があります。
これが気診治療との出会いでした。
気診研究会の話 [研究会]
当クリニックの治療の重要な柱のひとつは気診治療です。
耳慣れない言葉ですが、針やモグサの替わりに気を用いて治療する治療法です。
所長は平成4年からこの治療法を学んできました。
兵庫県加古川市で整形外科医をしていた小田 一先生が考え出した治療法です。
小田先生は整形外科医でしたが、当時の日本の医師にしたは珍しく
針灸治療を真剣に研究なさった方でした。
昭和の時代に針灸治療を復興させた間中喜雄先生が主催されていた
針灸トポロジー学武会という研究会で活躍されておりました。
針灸トポロジー学武会は大変高度な研究会で、
当時の日本を代表するような優れた治療家が多数集まっておりました。
間中喜雄先生後逝去後、小田先生は気を専門に研究する会を立ち上げられました。
それが気診研究会です。
所長はこの治療法を広げるべく、初心者と一緒に勉強することにしました。
今年から初心者のために勉強会を始めました。
本日が第2回目でした。
第1回目では小田式針灸治療の概略を説明しました。
本日の第2回目では小田式針灸治療を特徴づける奇経・六海治療を解説しました。
実技がないと理解が進まないので、念入りに実技も行いました。
やがて気診治療を縦横に使いこなす後進が育っていくでしょう。
肺癌の患者さんの話 [具体的な症例]
癌と診断されると手術して、悪いところを取り除けば治ると考えることが多いのですが、
そうはいかない事情を持った患者さんも多いのです。
今回紹介するのは心臓が悪い上に、慢性肺気腫があるところに肺癌が発見された方の話です。
肺活量が少ないと手術はできません。
手術後に挿管した人工呼吸の管が抜けない場合が多いからです。
この患者さんは70歳台の男性で、若い頃に結核の手術を受けておりました。
実質的には片肺の状態で、狭心症・不整脈を合併しておりました。
肺癌そのものも10センチ程度と結構大きく、手術は無理と診断されました。
化学療法もリスクが大きくお勧めできませんとされ、
癌を専門としている病院では治療ができないとされたのです。
いろいろと調べて所長のところを受診されたのでした。
症状としては水様の喀痰が多く出て、時々咳き込む状態でした。
診察所見では身体が冷え切った状態。
身体が冷えると身体のいたるところに水が貯まりやすくなります。
そのために水様の喀痰が出ていると診断しました。
まずは湯たんぽで身体を温めました。
冷えの軽減・改善を目指しました。
生き返ったような気がするとおっしゃいます。
あまりにも症状がお辛い状態でしたので、気診治療を行いました。
水様の喀痰に悩まされ続けていましたが、わずか1回の気診治療で3日間水様の喀痰は止まりました。
その後通常の治療、注射の針を使った刺絡と気診治療の組み合わせを行うと、
みるみるうちに元気になっていきました。
この方は有能な方で、多くの仕事を抱えていらっしゃいました。
体調が悪かったので、仕事に穴をあけるのが最大の悩みでした。
治療により、存分に仕事ができるようになったのは良かったのですが、
そうすると受診の頻度が減りました。
仕事の穴埋めをするために相当にご無理なさったようでした。
しばらくお目にかからないな、と思っていたら胸水が増えて抜いてもらったとのこと。
その後間も無くお亡くなりになられました。
よくなった時に治療を続ける必要があることを痛感させられた経験でした。
かつての乳癌患者さんだった女性の話 [治療効果]
約20年前に乳癌だった患者さんが受診されました。
自律神経免疫治療で約3年間治療しましたが、乳癌は手術や抗癌剤を使うことなく消失。
時々ご家族の病気のことで相談を受けておりました。
しばらくぶりで受診なさいました。
まさか乳癌の再発か?と心配しておりましたが、それは全くなく
緑内障と診断されたので受診されたそうです。
眼圧も少し高めでしたが、点眼薬を使っても効果が実感できないということでの受診でした。
目のお灸を繰り返すことをお勧めしました。
目のお灸というと驚かれることが多いのですが、
目のお灸をすると副交感神経を刺激することになり、非常に快適に感じます。
繰り返していると、眠くなってきたといわれることが多い治療法です。
まさしく副交感神経の刺激していることが実感できる治療法です。
緑内障にお勧めするのは、
眼圧が高くなる場合には外眼筋が眼球を締め付けている可能性を考えているからです。
眼科で処方されている点眼薬を否定するつもりは全くありません。
目のお灸を追加するとこれまで低下しなかった眼圧が低下・正常化することが多いのです。
これまでと違った治療法で目の健康につながるならば、有益なことでしょう。
これまでの癌治療のまとめをしました。 [治療効果]
自律神経免疫治療は癌が治せる治療法として有名でした。
今は実際にこの治療を行う医師が減ってきましたが、かつては多くの医師が行ってきました。
最近は実践する医師が少なくなってきているのが残念です。
これまでに経験した癌患者さんの臨床経験を一部ですが、研究会で発表しました。
末期的癌から生還し、長期生存例を中心の発表でした。
時間に限りがありますので、部分的な話になったのは残念でした。
機会があれば再び同じテーマで発表しようと思います。
癌の治療について:リンパ球の重要性について [治療法]
新型コロナウイルス感染症の影響で、癌の検診事業が滞ったためと言われておりますが、
早期癌ではなく、進行癌の状態で発見される癌患者さんが増えてきているようです。
先日も胃癌が発見された時点で手術不能とされた患者さんからの問い合わせがありました。
胃癌はその頻度が減ってきておりますが、昔の日本人がかかる癌のトップでした。
胃癌をなんとか治療しなければいけないという先人の努力で、集団検診が発明されました。
徐々にその効果が出てきました。
胃癌の発見は進行癌だらけだった時代から、早期胃癌が普通にみつかる時代になったのでした。
さらにピロリ菌の発見があり、胃癌が予防できる時代になってきました。
しかし、その恩恵を受けられない方もいるのです。
その患者さんは地元の立派な病院で治療を受けるそうですが、
現状では胃癌が進行しているためにすぐに手術はできないとされているそうです。
抗癌剤を使い胃癌そのものあるいは転移巣を縮小させてから手術という方針のようです。
抗癌剤を使うときに大切なのが、白血球の中のリンパ球の数が大切です。
リンパ球は免疫機能の指標として大きな目安になります。
抗癌剤は効くときは劇的に効くことがあります。
しかし、多くの場合では副作用がひどくて抗癌剤治療のために寿命を縮めているのではないか?と考えられるような状況も多いのが現状です。
抗癌剤が劇的に効く人はリンパ球の数が多い方です。
副作用が出るのはリンパ球が少ない方なのです。
抗癌剤治療をする場合にはリンパ球の数を増やしてから始めるべきです。
血液学の教科書にはリンパ球を増やす方法は知られていないとの記載があります。
しかし、自律神経免疫治療が出現してから、リンパ球を増やす方法手段は沢山あることがわかってきました。
単純な方法では歯磨きでもリンパ球を増やせるのです。
爪もみでもリンパ球は増やせます。
早寝早起きをするだけでもリンパ球は増やせます。
その中でも湯たんぽを使って身体を温めることが、素晴らしい効果を発揮しております。
リンパ球の数が395個しかなかった乳癌の末期的な状態の患者さんは、湯たんぽをガッチリ使って
5日目でリンパ球1,750個まで増えました。
最短記録ではリンパ球670個の方が2日後には2,472個まで増えました。
身体の隅々まで十分に血液が流れるようになればリンパ球は増えます。
湯たんぽを使えば良いのではありません。
リンパ球を増やすように湯たんぽを使うのが必要です。
足のしびれに悩む80歳の女性の話 [具体的な症例]
数年前から両足のしびれに苦しんでいる女性が来院しております。
お住まいの区の医療機関は全て受診して治療を受けましたが、症状は増悪する一方だそうです。
最近は足だけではなく、両手にもしびれが出てくるようになりました。
安保先生の本に当クリニックのことが紹介されておるのを発見して受診なさったそうです。
実にたくさんの医療機関を受診し検査を何回も受けてきたのですが、これといった異常は指摘されておりません。
しびれに効くとされる内服薬や湿布などをたくさん使ってきましたが、全く効果はなかったのです。
診察すると身体全体が冷たいのです。
体温は35度台と低めであるほか、手のひらの中央部では30度、指紋中央部付近の温度が23度程度と
末梢まで十分に血液が流れていない状況です。
このような状況では、つまり身体が冷えている状況では身体の組織がむくんできます。
そうすると、むくんだ組織が神経を刺激してしびれを感じるようになります。
このむくみの持続時間が長くなると、しびれから痛みに変わることが増えてきます。
治療はどうすればいいのか?
諸悪の根源は身体の隅々まで温かい血液が流れていないことです。
従って十分に身体を温めれば改善していきます。
ここまで身体が冷えていると、飲んだり食べたりした飲食物や薬物そのものの吸収率が悪くなっているので効果が期待しにくい状況になっております。
実際薬物が効果がなかったでしょう?
このような状況にまで追い詰められた場合には、物理的に身体を温めることが必要になります。
内臓にある程度血液が流れるように身体を変えるのです。
その手段としては身体を温めるには熱量が大であることが求められます。
それが湯たんぽです。
診察後、2リットルの沸騰したお湯を入れた湯たんぽ美人を身体にあてがうと、冷えていたことが納得できたようです。
湯たんぽの使い方を説明しているうちに徐々に身体が温まってくると、痺れが軽減してきました。
筋肉を刺激すると血液の流れがよくなります。
本格的な治療をすればもっと改善してくると考えられます。
線維筋痛症の患者さんの話:線維筋痛症は治る病気です。 [治療法]
線維筋痛症は全身に痛みが広がっている病気で、関節リウマチなどとは違って炎症がない病気です。
その痛みは程度が重篤で、あまりの痛みのために自殺する方も出るほどです。
昨年末からこの線維筋痛症のために受診されている60歳台の女性がいらっしゃいます。
全身の痛みの中でも特に膝の痛みがひどく、歩くのに難渋する状態です。
右膝よりは左膝の痛みが強く、明け方になると痛みで目覚めるのが続いておりました。
診察すると痛む膝そのものではなく、膝を支える内転筋群に著しいこりがありました。
綿花を利用した、まだらめ式間接灸でその内転筋群を刺激すると痛みが軽減します。
何度か繰り返しましたが、治療直後は痛みはなくなります。
しかし、ある程度時間が経つと再び痛みが出てくるのです。
つまり、この治療法では限界があります。
そこで経絡的な考え方でツボ刺激を試みました。
膝の下にあるツボを刺激すると、内転筋の緊張が緩みます。
仰臥位で治療しておりますので、この時点では痛みの状態はあまり分かりません。
治療後に歩くと痛みが全く消失しておりました。
以前の治療ではここまでの効果はありませんでした。
痛くはないが多少の違和感が残っていたのです。
ある程度時間が経つとまた痛みはぶり返すと思いますが、これまでの治療よりは長持ちすると思います。
繰り返し治療しているうちに、筋肉の質が変わります。
そうして効果が長持ちするようになります。
痛みは我慢すると増悪する傾向があります。
いくらかでも早く改善させる必要があります。
治療法によっては、線維筋痛症は治る病気です。
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