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高血圧の治療で悩んでいた患者さんの話 [病態]

 高血圧を指摘されましたが、降圧剤は使いたくないという患者さんが受診されました。
健康診断で血圧が190-120mmHgを指摘され、高血圧を放置する危険性を説明されたのですが、いろいろと薬の怖さもご存知で、降圧剤の内服には積極的になれないとのことです。

 診察すると、おなかが冷たいのです。
二の腕やお尻も冷たいのですが、ご本人はその冷たさには全く気付いていないのです。
身体が冷えると、動脈が縮みます。
そのため血圧を高くしないと、身体のスミズミまで血液が流れなくなるのです。
血圧が高いからといって、この身体の冷えを放置したまま降圧剤を使うと、身体のスミズミまで血液が流れなくなります。
逆にこのような身体の冷えを解消させると、血圧が正常化することが多いのです。
冷えの解消には、湯たんぽ美人による身体の加温が最強の治療法となります。

 冷えの解消をしないで降圧剤を使うから、近年では脳梗塞が増えてきたのかもしれません。
脳梗塞は根本的には、脳に十分に血液が流れない状態なのです。
もしかしたら認知症も、同様の機序で発症している場合があると思います。

 血圧だけで病気治療を考えるのではなく、血圧が高くなる理由を考えてから治療しないと新たな病気を作り出してしまうかもしれません。

降圧剤を利用して高血圧のコントロールができたとしても、寿命には影響しないという疫学的なデータもあるのです。
血圧が上昇する機序を考えない治療はナンセンスです。

 青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所 http://www.dr-madarame.com
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