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灸治療

 いまでも悪いことをすると「○○に“お灸を据える” 」と新聞の見出しになることがあります。針灸師の会が見付ける度に新聞社などに抗議を繰り返してきましたので、さすがにその頻度は減ってきたようです。小さいときにイタズラをして叱られたときにお灸を据えられたために、お灸が嫌いとおっしゃる方も多いのです。伝統医学の治療法のなかでもお灸は強力な治療手段です。江戸時代などでは漢方薬は非常に高価なもので、一般庶民には高嶺の花だったそうです。一般庶民は自分たちで艾を作り、自分でお灸を据えて健康を維持したようです。艾を自分で作る?驚かれるかもしれませんが、艾はヨモギを精製したものなのです。春になると草餅を食べますが、草餅に入っているヨモギを乾燥させ、臼で細かくついて、硬い茎などを取り除く、また乾燥させ、また臼でついて、という作業を繰り返して艾を作るのです。
具体的なお灸の仕方、その効果
 所長が勧めるお灸では肌に直接据えるお灸は足の裏だけに限定しています。足の裏特に踵に直接大量に据えるお灸は慢性疲労症候群の疲労倦怠感の改善に効果的でした。また抗癌剤の治療を受けて、白血球が減少した状態で肌に直接据えるお灸では白血球を増やす効果があります。悪性リンパ腫や白血病の患者さんで化学療法は有効性が高い治療法ですが、血小板数が減少するために治療が継続できなくなることがあります。そのような場合でも踵に大量にお灸を据えると血小板数が増加する効果もみられました。
 踵に直接据えるお灸では、足に大量の熱が入ることになりますので、冷えの改善にも有効です。足が温まると全身の血行が良くなり、内臓の機能が良くなります。
ヤケドは治るの?
 肌に直接お灸を据えると熱傷を起こします。特に踵には沢山お灸をすることになりますから、黒くこげてしまいます。しかし、全くお灸を据えない時期が2週間あると、踵はもとどおりの肌に戻ります。土踏まずのように柔らかい皮膚では熱傷の痕が残ります。足裏の硬い皮膚の部位ならば黒く痕がついても、刺激しない時間が続けば大丈夫、元に戻ります。踵に直接据える灸治療では慢性疲労症候群の疲労倦怠感が改善できました。足のむくみが改善したり、不眠症の方がよく眠れるようになったりします。
間接灸
 お灸は肌に直接据えるだけではなく、隔物灸といってスライスした生姜やニンニクの上でお灸する間接灸とよばれる治療法があります。当クリニックでは消毒に使う綿花を2枚水で硬絞りにして、艾を強固に付着させ全身にお灸治療をしております。この方法では実質的に治療法がない線維筋痛症の疼痛が消失させることに成功しております。また癌の患者さんにこのお灸をすると内臓の循環血液量が増え、急速に体調が回復改善してきます。治療頻度が高くなり、その効果も期待できます。

http://dr-madarame.com/
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