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肺癌の患者さん [病態]

 先日肺癌の患者さんが受診されました。
手術ができない状態だったので、化学療法を受けたそうです。
副作用がつらく、ご飯を食べるどころか、水も飲めないほどの吐き気・嘔吐に苦しんだのでした。
もう化学療法はこりごりだと思い、玉川温泉に湯治にいってきたそうです。
玉川温泉で所長の本を読んで、そのまま受診したそうです。
なるほど、大きなキャリーバッグを持っていらっしゃいました。

身体を触れてみると、みぞおち付近が非常に冷たいのでした。
うつ伏せになっていただくと、側腹部・二の腕・臀部・大腿部も冷たくなっておりました。
玉川温泉に限りませんが、温泉につかって温まった気分になっても身体の一部が冷えていることは多いのです。

 吐き気や嘔吐がなくなっても、このように冷えた状態でした。
実際に吐き気などがひどかった時期には、みぞおち付近はもっと冷たかったのかもしれません。
身体表面が冷えているのは、内臓に流れる循環血液量が減っていることを推測させます。
内臓の機能が低下している、と想像できます。
通常、抗癌剤の副作用として吐き気や嘔吐は頻度が高いので、あらかじめ吐き気止めの薬を注射してから抗癌剤の注射をするという順番で治療します。

 実際にはこの患者さんのように、吐き気止めの薬も効果がでないことが多いのです。

所長の臨床経験では、抗癌剤を使う時にはあらかじめ身体を十分に温めておくと、副作用はまずでません。
そのためには湯たんぽでしっかり加熱・保温することが最も効率のよい手段になります。
寝るときだけ湯たんぽを使う、という消極的な使い方では不十分です。
朝起きたらお湯を沸かし直して、一日中湯たんぽを使うのです。
ただし、汗をかかないように加熱するのです。
そして、身体表面がくまなく腋の下と同じくらいに温かい状態に変えるのです。
この状態が副交感神経優位の状態なのです。
簡単でしょう!

副交感神経優位の状態を作れば、リンパ球が多くなります。
癌そのものが縮小する確率が高くなるのです。
なんといっても内臓の機能が悪いから吐き気がでてきて、あげくに嘔吐してしまうのです。
抗癌剤の注射をすると、体温が下がるのです。
それは交感神経優位の状態になるのですから、免疫を低下させている治療になるのです。
何のために治療をしているのでしょうか?
どのような状態に身体をもっていけば治る方向にいくのか、分かっていないとこのようにトンチンカンなことになってしまうのです。

 担癌生体(手術をしないで、身体内部に癌がある状態)であろうが、手術後に再発・転移を予防しようとするのでも、副交感神経を優位にして免疫力を高めることが癌を克服するという目的をかなえる道なのです。
そのため、早寝・早起きが必要になるし、身体の冷えの改善が重要になるのです。

 青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所 http://dr-madarame.com/

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