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便秘で苦しむ50歳台男性の話 [病態]

 7-8年前から便秘がひどくなり、消化器内科で検査を受けたのですが、原因となる病変がみつからなかった標記の患者さんが受診されました。
下剤の効きが悪く、多めに飲むと下痢してしまい、おなかが落ち着かないそうです。
便秘のほかには糖尿病・狭心症が合併しております。

診察すると、おなかが冷たいのです。
二の腕やお尻・太ももも冷たいのです。
午後の診察で昼食後2時間以上経過しておりましたが、胃には食物や水分が貯まっているのが触診あるいは聴診で判りました。
腸にはガスが貯まっており、打診では腹部は鼓音を呈しておりました。
胃腸に食物やガスなどが貯まっていると、首や背中の筋肉がこってくるのです。

背中の筋肉のこりがひどくなると、胃腸の動きが悪くなるのです。
胃腸の調子が悪いので背中の筋肉がこり、背中の筋肉がこるので胃腸の調子が悪くなるという悪循環の中で生きてきたのでしょう。

 やらなければいけないのは、おなかがある程度温めることです。
湯たんぽを身体にあてがって,内臓の循環血液量を増やすことが最も大切な治療となります。
そのうえで、筋肉の異常なこりを改善させる方向に向かえば治るでしょう。
 湯たんぽ加熱はストレスが少なくなった状態と同じ変化がでます。
そのため、糖尿病が落ち着く方向に向かいます。
ストレスが多いと動脈が縮むため血圧を高くし、心臓の負担が大きくなります。
狭心症がある、この患者さんにとっては心臓の負担は軽くしなければいけません。
そのためにも湯たんぽ加熱は重要なのです。

 湯たんぽ加熱で便秘が治るだけではなく、下痢や交替性便通異常も改善するのです。
一見すると真逆の症状ですが、内臓に流れる循環血液量が増えると、大腸の機能がよくなるので
下痢も便秘も交替性便通異常も治るのです。

 青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所 http://www.dr-madarame.com


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